2015年5月の記事一覧

脂質は良質なものを選ぼう

脂質は大きく2つに分類されます。

一つは常温では固形の飽和脂肪酸で肉類や乳製品などの脂(fat)、ラードやヘット、バターなどです。

もう一つは常温では液体の不飽和脂肪酸で植物性の油(oil)、オリーブオイルやキャノーラ油、ごま油やエゴマ油、そして魚類の油です。

これらの脂と油の摂取比率は3対7程度が理想的と言われていて、バランスが大切です。

肉類の脂肪である飽和脂肪酸は摂りすぎるとコレステロールや中性脂肪を増やしますので、よく言われるように控えめにする必要がありますが、コレステロールや中性脂肪値を気にするあまり、極端に肉や乳製品の摂取を控えるのはよくありません。

一般に中高年以降は肉類を控える方が多いのですが、少なくとも1日に1食はいろいろな種類の肉類を食卓に並べるようにしたいものです。

一方、植物性脂肪であるオリーブオイルには抗酸化物質やビタミンが豊富に含まれていて、コレステロールを下げる働きがあります。

不飽和脂肪酸は酸化しやすいのが欠点ですが、オリーブオイルは比較的熱に強く、酸化しにくいので積極的に料理に使用しましょう。

ごま油も熱に強いので、炒め物や揚げ物にピッタリの油です。

ひまわり油やサフラワー油(べにばな油)は80年代頃までリノール酸が豊富で血中コレステロールを減少させる油として健康に良い油として推奨されていましたが、過剰摂取はアレルギーや心臓病の原因となることがわかってきました。

摂りすぎには注意したい油です。

また、魚の油、特に青魚に豊富に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)は動脈硬化の予防や視力回復、アレルギー体質改善、脳細胞を活性化して学習能力向上や認知症の予防、改善効果があり、まさにオリーブオイルとともに「アンチエイジングオイル」とも言える素晴らしい脂質なのです。

英国の王立脳栄養科学研究所は、日本人の子供のIQが高い理由の一つとして、魚を食べる習慣を挙げています。

しかし、肉類主体の最近の子供たちの食生活は、このような誇らしい国際的評価を過去のものにしつつあると考えていいでしょう。

植物性にもかかわらず、肉の脂と同じ飽和脂肪酸の含有量が多く、良質とは言えない油を使っているカップ麺やスナック菓子、変質しずらいように人工的操作を加えて作られたトランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニング、そして揚げ油も何度も使ったものは体の酸化をすすめるので注意しましょう。

天然の脂質とは言えない人工的な油のトランス脂肪酸はファストフードやスナック菓子に多く使用されており、欧米では規制が厳しく製造や販売を禁止しているところが増えています。

このように脂質といっても様々なものがあり、十分に注意して摂取する必要があります。

2015年5月23日|

カテゴリー:栄養の知識

血糖値の急上昇を防ぐために

急激な血糖値上昇がもたらす弊害

糖尿病の治療と関係の深いインスリンというホルモンは、血液中の糖分をエネルギーに変えるホルモンとして細胞内に送り込んだり、使われなかった糖分を中性脂肪に変換して体脂肪としてため込む働きがあります。

急激な血糖の上昇を繰り返すと次第にインスリンの値が常に高い高インスリン血症をもたらして、インスリン量は多いけれども働きが悪い状態になっていきます。

そのため、高血糖状態が解消されなくなるとともに、肥大した内臓脂肪細胞から分泌される物質によって動脈硬化を促進します。

このようなインスリンの働きが悪くなった状態は、「インスリン抵抗性」とよばれ、メタボリック症候群や生活習慣病の発症リスクを高めるばかりでなく、老化をも加速させてしまいます。

つまり、急激に高血糖状態にならないような食材をメニューに取り入れ、ゆっくりとよく噛んで食べることで、インスリンの働きをよい状態に保つことが様々な病気や老化を遅らせることにつながります。

長時間の空腹の後に食事を多く摂るいわゆるドカ食いや、ハードな運動の後に糖分の多い清涼飲料水を飲むと、急激に血糖値が高くなります。

朝食を抜いて出勤し、昼食にコンビニエンスストアの加工食品やファストフードで済ますことは急激な血糖値上昇を招いてしまいます。

食品のGI値を知る

食品によって血糖の上昇スピードは違いがありますが、これはブドウ糖が血糖を上昇させるスピードとの比較で算出される値、GI値という指標でどの程度かを知ることができます。

GIとはグリセミックインデックスの略ですが、GI値が高いほど血糖の上昇スピードが速いということであり、一般に甘いものや精製されたものほど数値が高いと考えていいでしょう。

はちみつよりも白砂糖、玄米よりも白米、イムギパンよりも白いパンそばよりもうどんといったように白いもの、精製されたものほどGI値は高くなります。

GI値は60をボーダーラインとして、それ以上の食品は血糖の上昇スピードを上げる食品とされますが、実際には調理の際にさまざまな食材や調味料と合わさることで変わってきますので、あまり神経質になりすぎて栄養バランスが悪くならないように注意しましょう。

理想的な食べ方とは

血糖値の急激な上昇を抑えて緩やかに栄養素を消化吸収させるためには、ゆっくりとよく噛んで食べること、そして料理を食べる順番も大切です。

一番最初に食べるべきなのは繊維質の多い野菜や海草類です。

そして体を温めて代謝を促す温かい汁物、味噌汁やスープです。

ショウガやネギ、にんにく、、香辛料なども代謝を上げるのでおすすめです。

食物繊維を一番先に食べることで栄養素の吸収はゆっくりと進みますし、満腹感をもたらすので食べ過ぎないようになるということもあります。

本格的な和食や洋食のコースでは一番先に野菜や汁物が出てくるのもこうした理由によるからなのでしょう。

2015年5月17日|

カテゴリー:食事の知識

理想的な栄養バランス

PFCバランスを意識する

エイジングケアを意識するならカロリー控えめが食生活の基本であることを前回の記事でお話ししましたが、食事の内容には注意する必要があります。

それではどのような栄養バランスが望ましいのでしょうか。

栄養バランスというとビタミンやミネラルをたくさん摂取して脂質と糖質を控えることと考える方もいますが、そう単純なものではないのです。

まず、考えたいのがエネルギー源としての栄養素をどう摂取するのかを考えてみましょう。

精力的に勉強や仕事をこなし、趣味を楽しむためには体を動かすエネルギーが必要です。

人間のエネルギーの元は脂質、糖質、タンパク質ですが、この3つのエネルギー源のバランスに気を配ることが美容と健康にも大いに貢献します。

このバランスはPFCバランスと言って、P(protein タンパク質)、F(fat 脂質)、C(carbohydrate 炭水化物)のエネルギー比率を、Pが15から20%、Fが20から25%、Cが55から60%ほどがよいとされています。

しかし、太り気味の方やダイエットを意識する方なら、炭水化物と脂質の割合をこれよりも多少減らすくらいがちょうどよいという意見もあります。

各栄養素の1グラム当たりのエネルギー量は、タンパク質と炭水化物は4キロカロリー、脂質は9キロカロリーですので、例えば1日のエネルギー量が2,000キロカロリーの場合、PFCバランスをふまえて考えれば、タンパク質が300から400キロカロリー、脂質は400から500キロカロリー、炭水化物1100から1200キロカロリーになります。

外食中心の食生活を送っていると、このバランスが大きく崩れることが多くなります。

昼食にコンビニエンスストアの菓子パンを2個食べ、500ミリリットルのジュースを飲んだ場合、菓子パン1個で500キロカロリー前後となりますし、ジュースは500ミリリットルで200キロカロリー前後となり、これで1000キロカロリーを超えてしまいます。

さらに問題なのは、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素が少なく、ケーキやクッキーと同じ糖分と脂肪分に偏ってしまいます。

しかも菓子パンに使用される脂肪は、バターやマーガリン、ショートニングなどの飽和脂肪酸やトランス脂肪酸が主体です。

高カロリーである上に問題のある脂質を多く摂ってしまうので、これははっきり言って食事とは言えません。

市販の加工食品にはエネルギーをはじめ、タンパク質、脂質、炭水化物、ナトリウムといった5項目を記載することとなっています。

賞味期限ばかりを気にするのではなく、栄養成分表示もしっかりとチェックしましょう。

2015年5月14日|

カテゴリー:栄養の知識

理想的な食生活とは

美容と健康の基本は毎日の食事

私たちの体は毎日の食事から作られてその機能を維持しています。

仕事に趣味にと人生を大いに楽しむためには、何はともあれ心身の健康が基本中の基本です。

毎日忙しく生活していると、ついつい食事も手軽なものになりがちですが、どんな食生活なのかが美容と健康の基本です。

老化と関係の深い活性酸素に立ち向かう各種の抗酸化物質をはじめ、成長ホルモンや性ホルモンなどのホルモンバランスの調整や、免疫力と代謝力をアップさせる食材をバランスよくメニューに取り入れることは、エイジングケアを意識した食事では大切です。

抗酸化物質を多く含む緑黄色野菜やビタミン、ミネラルを意識した食材を選んで調理し毎日の食事に取り入れることは、若々しく健やかな身体づくりと心身が元気よく機能するために大切なのですが、美味しく楽しく食べられるものでなければ続けることもできませんし、かえって食べることがストレスになってしまうでしょう。

大切な人と食卓を囲む食事は、人生の楽しみの一つでもありますから、栄養バランスを意識しながらも食事はおいしく楽しいものであるべきです。

摂取カロリーを意識する

カロリーを控えることにより加齢による様々な老化現象を遅らせることがこれまで多くの動物実験により証明されてきました。

そうした実験によれば、カロリー制限によって寿命が1.5倍から2倍程度伸びるということです。

カロリーを標準よりも30%減らした飼料で飼育されたサルたちを20年間観察したところ、減らさなかったサルたちに比べ若々しく元気で、脂肪率は50%対80%と明らかに定率でした。

また、がんや糖尿病、心血管疾患などの病気も少ないことがわかりました。

このことから同じ霊長類の人においても同様と考えていいでしょう。

カロリーを制限すると体内での栄養素の代謝による負担が軽くなるとともに、エネルギーを作る材料が少ないため、エネルギーが作られる過程でどうしても発生してしまう活性酸素の量も少なくなり、細胞の酸化も少なくて済みます。

そして、少ないエネルギーで体の様々な機能を維持しなければならなくなることから、生命維持優先のモードに切り替わります。

そのため、体中の細胞の老化のスピードも遅くなり、若さが保たれることで、寿命も延びると考えられています。

熊や蛇など冬眠する動物は仮死状態で冬を越しますが、これも生命維持最優先の状態に切り替わっているのです。

まずは、毎日の食事がカロリーオーバーではないかを見直してみることから始めてみましょう。

2015年5月14日|

カテゴリー:食事の知識